高橋靖子 著
「表参道のヤッコさん」 拝読。
「昔はよかったよねー」、とかいって
語る人の話が面白かったためしは
無いような気がしますが、これは
ファッションとマスコミが輝いていた
時代に中心部にいた人の
リアルな回想なので、面白かったです。
けして
「アタシが輝いていたあの頃」ってわけじゃなくて
今も充実している人の話は素直に入ってきます。
ヤッコ嬢は
初めて「スタイリスト」の職業名で
納税した人だそうで、職員さんが
「あとから続く人のためにも
頑張りなさいよ」
と、言ってくれたとか
いい話!
40年前とかになると
撮影に使えそうな趣のある
場所家屋さがしも、洋服や
アクセサリーの調達も、本当に
個人が探してきていたわけで
そうなると、活躍できる人は
「情報のハイエナ」ではなくて
センスと嗅覚があって、信頼関係を
うまく築ける人だったのでしょう。
自分のプラスになりそうな
人脈に、あられもなく喰いつく人っていますが
ヤッコ嬢のやりかたは
人の役に立つように、喜んでもらえるように
そうした精神が先にある気が・・・そうやって
仕事をする人が
気が付いたらシーンの中心にいたってことに
なっていたのだから、やはり
健康な時代だったのかな、と。
(DJ KAZURU)
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