小川洋子の
セレクトした短編集
「偏愛短篇箱」
を
読んでいるのだけれど
このセレクション具合に
びっくり致しました。
選者の
テーマの明快さ、
個々の
作品水準の高さ、
こんなことでもなければ
読まなかったであろうという
レアさ。
そして
なんといっても流れがいい!
これは気鋭のDJかってくらいの
上手さだと感じ入っております。
全体に
幻想文学といわれるような
ファンタジー色強い作品が多いですが
冒頭は内田百閒の「件」。
ある日顔が人間で
身体が牛の生き物「件」に
なってしまうというグレゴール・ザムザみたいな
話ですが、言われてみれば
にんべんに牛で「件」。。。この
不可思議でぞっとする話から
江戸川乱歩「教えと旅する男」への
流れは最高。
何より
金井美恵子の「兎」が
恐ろしすぎたのですが
この小説を知ることができただけでも
儲けものだったかも・・・おそろしやおそろしや。
(DJ KAZURU)
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