TIM★CUBA Music of the Year 2012
ベスト5の発表です。
第5位はWaldo Mendoza「Desde La Habana 」。
元トゥンバオ・アバナのボーカリストWaldo Mendoza。
前作はバラーダでしたが、今回はマノリート・シモネーが
ディレクションしたサルサ・アルバムとなっています。
バンバンのロベルトンやジェニー、タニア、バンニア、
そしてマジートなど全曲デュエットの内容で、特に
リカルド・アマライとのナンバーが珠玉の出来。
歌うだけでなく作曲もするので今後が期待できます。
第4位はCombinacion de la Habana
「Farandula Tropical」。
Mayimbe と同じ新レーベルからのリリース。
ハバナでライブ実績を積んでいる中堅バンドで、
一時ミッチェル・マサがリード・ボーカルをとっていたことも。
本家チャランガ・アバネーラが演奏しなくなった
2005年以前の男性ボーカル・グループ・ティンバが
炸裂しています。
ホスト・チャランガ・アバネーラといってよいでしょう。
第3位はPupy y los que Son Son「Siempre」。
現在のバンバンよりある意味バンバンらしい一枚。
1990年代プーピ在籍時のバンバン・サウンドが
ここに蘇っています。
派手さはありませんが聴けば聴くほど良さが味わえる内容。
プーピ健在を示す名作。
第2位はAzucar Negra「Es Acabo el Pescao」
リモンタはバンボレオのラサロ・バルデスのような
高度な演奏を行わないかわりに
作曲、ディレクションの能力に優れているように思います。
曲作りもジャズよりではなくソン寄りのティンバが特徴。
今作もバラエティに富んだ楽曲で素晴らしいメロディの
曲も幾つか。
2012年を代表する1枚といえる出来でした。
第1位はManolin el Medico de la Salsa
「Tiene Que Ser Manolin」。
マイアミに亡命してから鳴かず飛ばずのマノリンが
ようやく復活した待望の一作。
マノリンがどのくらい凄かったか、もはや知らない
キューバ音楽ファンのほうが多くなってきた昨今ですが、
当時のファンとしては盤が出たことだけでも涙です。
楽曲は配信オンリーのものに書き下ろしのものを加えた
内容で、1曲目はヒット曲狙いのナンバー。
ポップ、ティンバポップが多く、重量級ティンバ、
ミディアムサルサが少ないのに不満が残りますが、
そんなことを吹き飛ばすナンバーも幾つかあり、
まずは復活を歓迎して2012年の第1位としました。
5位から1位はビックネーム3作、新人2作でした。
TIM★CUBA Music of the Yearは
盤として発売されたものを対象にしていますが、
最近配信オンリーや盤が出るまでに時間がかかるもの
も多いので困っています。
盤がでなければアルバムとしては認知されにくいので、
ぜひ盤の発売は継続してもらいたいものです。
というわけで、
Alexander AbreuとMaykel Blancoの配信新作は
2012年のノミネートから外しました。
(DJ FUKUDA)
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