「吉原十二月」拝読。
歌舞伎の脚本家でもある
松井今朝子氏得意の吉原もの。
ふたりの花魁を主軸に
一年の四季の移ろいの美しさが
感じられる連作短編集。
世界にも類を見ない歓楽街(と
いうのだろうか・・・)吉原には
実に日本的な
振る舞い、交渉、見栄、意気地
というものがあった場所。
祭りや節目節目の行事にも
意味深いしきたりで行われていたことが
わかります。
廓もの、というと
お定まりの男女のもつれや
苦界に身を落とした遊女の悲哀で
物語が作られることもよくあるようですが
さすがにそこは松井氏でして
表面的ではない部分を
細やかに描くことで
「人間て面白いなー!」と思わず膝を打つ
話になっていました。
愛情も、欲も、嫉妬心もそんなに
単純なものではないということですね。
長唄「松の緑」を彷彿とさせる
禿の出世話でもありますよ。
・・・
7.27 土曜の夜は
TIM★CUBA 。
海のあそびなどでお疲れの方も
多いかと存じますが
六本木のど真ん中の空気は
やはり楽しいものです。
20時半スタート@コパカバーナ
お心に留めて頂ければ幸いです。
(DJ KAZURU)
Add A Comment