今月の新潮は
西村賢太のいつもの私小説に
平野敬一郎の
緊張感みなぎる短編。
さらに
高村薫の連載もスタートしているし
充実だ・・・
まあわたくしにとってということですが。
・・・
片山杜秀という評論家が
担当しているNHK FMの
クラシック番組
「クラシックの迷宮」を
気に入ってこのところ
欠かさずに拝聴しております。
過去の音源も
入手困難と言われたレコード作品も
何らかのかたちで
当たり前に手に入れることができるようになった
現在。
耳に音を流すだけならば
なんの手間もない時代ですが
新鮮な切り口で
紹介されると
何度も聞いたはずの音楽が
初めて聞く音楽であるかのような
歓びをもたらしてくれることもあります。
この番組は
そうしたフレッシュ感に満ちていて
毎回とても楽しい。
たまに
ええっ? と怯むような
聴き方の提案もなされますが、それさえも
納得できる根拠を示しており
評論とはかくあるべき、と思います。
ワインでもなんでも
美味しい! とか 好き! を
論点に据える、驚きの人がいますが
好きか嫌いかを決めるのは
こちら素人の消費者であって
それらを味わうために
道筋を照らしてくれる人の
お話を聞きたいものです。
(DJ KAZURU)
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