20年を経過して再びNG La Bandaを日本で観ることができるとは
思いもよりませんでした。
リーダーのホセ・ルイス・コルテス=トスコは、明らかに
TIMBA誕生のキーマンで、1970年代にはLos Van Vanに在籍。
1980年代にはIrakereに。そしてCiclo・Cigloプロジェクトを経て
NG La Bandaを結成。その後、イサック、クリマックス、マノリン
など数多くのアーティストを世に送り出したティンバ最大の
功労者なのです。
そしてNG La Bandaは、日本初となるコンテンポラリーキューバンの
ライブを展開。多くの洋楽ファンをティンバへといざないました。
20年たてば当時の音楽はさすがに風化するもの。
気鋭のアーティスト、トスコも今回は明らかに年を取ってしまいました。
ライブの中で現役の素晴らしさを放ち続けていたのは、曲ではなく
メタル・セクションでした。
ヘルマン・ベラスコ、チャポティーン、フルートのトスコら元Irakereの
ブラス隊はそのアンサンブル、アレンジ、個々の技量どれもが
飛びぬけていて、現在のキューバ音楽の中でも超一級のサウンドを
展開していました。
今から思えば、NG La Bandaはこのメタルセクション・メインのバンド
だったのだと再認識してしまいました。
ベースのフェリシアーノ・アランゴは、音数の多さ、奏法の多彩さ
では抜きんでた存在ですが、特にこのブラス隊との相性は抜群。
ライブのハイライトは、イサックで大ヒットしたNecesito Una Amigaを
マジートが唄ったところ。
イサックでないのは仕方がありませんが、バックは往年の音そのもので
涙が出そうでした。
トニー・カラはやはりNGの看板歌手。
彼の声が曲の懐かしさを倍増させます。
このライブ、歌が一番良かったのは以外にもマジートやトニー・カラではなく
タニアでした。バンボレオのナンバーを含めサルサ・ナンバーは
彼女の時が一番今のティンバとして楽しめました。
20年もの間、毎年キューバのバンドを招聘し続けるのは並大抵のことでは
ありません。プロモーターではなく作家である村上龍氏が
NGを日本に連れてきてライブをさせたのは、今から思うと
感謝すべき歴史的な思い付きだったのではないかと思うのです。
11/23(土)はSalsa Sudadaで第3回目となるTIM★CUBAです。
我々もイベント開催14年目を継続中。
最新・最強なサウンドを提供しています。
(写真は画像集サイトから)
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