黒川博行著 「疫病神」拝読。
先日の直木賞受賞のときまで
まったく知らなかった作家さんだけど
大阪弁が小気味いい
小説ということで読んでみました。
これは平成九年の作品。
わたくしは
5年ばかり大阪に住んでいたので
出てくる地名がリアルに
風景として浮かんで
よくわかりました。
産廃処理場建設の利権をめぐり
大手ゼネコン
地方議員
ヤクザ、が
くんずほぐれつする話なのですが
会話が確かに
大阪弁ならではという感じで
テンポ良かった。
これは高村薫先生も
高評価だとか。
大阪弁はキツイ印象もあるけれど
本人たちにしてみれば
親しみをこめた表現が多いと
思っている感じがします。
わたくしは東京弁の中でも
ど真ん中、のタイプなので
大阪在住期間は
何をしゃべっても
気取った言葉、としか
受け取られていなかったような
印象。
丁寧な言葉で接することが
尊重していることになるのか
はたまた
ざっくばらんに語りかけることが
相手を重んじることになるのか
文化の違いというのは難しいものだなあ
と
大阪を去る時になって
ようやく思い至ったという
記憶があります。
(DJ KAZURU)
[…] 黒川氏の小説はこれしか 読んだことないんですけど 「後妻業」はより大阪弁の テンポがいいように感じます。 […]
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