最近復刊も多く
人気再燃?
有吉佐和子の「断弦」拝読。
地唄の大検校(とかいっても
なんのこっちゃでしょうが
盲目の三味線やお琴弾く人の
最高位)を中心に
その娘やお弟子さんたちの
葛藤を描いたはなしです。
邦楽界の閉ざされた感じとか
門弟制度のどろどろもあって
暗いけど面白かった。
なんと
これ23歳で書いた小説らしい・・・
世代の違いといえば
それまでですが
昭和もヒトケタに生まれている人は
若い時から
言葉づかいが
乱れていなくてすてき。
盲目の、というと
谷崎潤一郎イメージが走りますが
盲目の人物が発する言葉に
「見てきたかのような」描写の部分があって
そこはやはり
セクシーなものがありました。
視力にかぎらず
何かを失っているからこそ
研ぎ澄まされた感覚がある。それが
実際どういう感覚なのか
分からないだけに魅力が。
(DJ KAZURU)
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