宮中の歌会はじめ(テレビ生中継
拝見しました)で
「今年のお題」になっていた
「本」をこちらでも
お菓子にしています。
本舞台。
色は
歌舞伎の定式幕を
イメージしたらしい。
こちらは
未の年を寿ぐお菓子。
一幸庵は喫茶室を
歩いてすぐのところに
オープンさせたので
ますます勢いづいてます。
こちらは
月イチの限定菓子のリストですが
気になるものがいっぱい!!
生菓子のほかにも
楽しみが増えます。
・・・
皆川博子の
「恋紅」 拝読。
直木賞受賞作品ということで
ずっと読みたかったのです
古本で入手。
そもそも
皆川氏は、本を読むのが
大好きだったものの
ごく一般的な結婚後は
主婦業に専念していたとか。
それが40代になって
いきなり書き出した人のようです。
初期作品はいずれも
40歳代で書かれたものということに
なりますが
それにしても
ベテランの風格で突然
文壇に現れた、という感じね・・・
これは
明治維新前後の
遊郭に生まれた娘と
旅役者の恋愛ものですが
まだ
皆川氏独特のソリッド感は控え目。
解説に
直木賞受賞時の
選評が抜粋されていましたが
「周到な考証と的確な想像力」(藤沢周平)
とか
「作者の人間を視る目には
一分の揺るぎもない」(黒岩重伍)
とか
「抑制のきいた筆で
えがかれて、すばらしい
ビルドゥグンスロマンであるとおもう」(陳舜臣)
などなどかなりの高評価で
あったかんじがわかります。
彼女のすごいところは
江戸文化にも精通しながら
ヨーロッパの文化にも
独特の深い切込みができることで
いつも感嘆させられる。
直木賞受賞時のコメントは
初めて読んだのですが
「私の中に巣くう狂気が
さまざまな夢を見させる。文字に
定着してしまえば、未だ
寒々と貧しき世界。
いつか華麗な狂気の世界を
文字の上にもあらわしたいと
一枚、二枚、書き続けています。
戒めなくてはならないのは
視野が狭く
ひとりよがりになりがちなこと。
現実の社会をよく見つめ
ディレッタンティズムに
陥らないようにしなくては
と思っています」
うーん、さすがのお言葉!
軽い小説ばかりを
世に送る、近年の作家さん連中が
裸足で逃げ出しそう。
(DJ KAZURU)
Add A Comment