昨年末に
新聞書評などで
かなりとりあげられていて
気になっていた。
笙野頼子 著
「未闘病記」 拝読。
初めての作家さんでしたが
なかなかの武闘派みたいね。
そして文芸賞総なめでもある。
若いころから
プチ不調に悩まされていて
50歳になり
ようやく
膠原病、という病名がついたとか。
その診断に至る前後のことが
書かれておりました。
多くの人は
「半身不随」
のように
見た目に不自由さが
確定する病、または
「がん」のように
命の期限が明確になる
病に対しては
寛容というか
他人の病に対して
やさしく認める傾向がある気がします。
でも
笙野氏のように
「疲れやすい」とか
「重いものが持てない」
とかいう症状だと
とたんに
「怠けているだけでは」
や
「気のもちようですよ」
なんて言うのだよね。
もちろん
いわゆる「健康」な人でも
腹具合が悪かったり
頭痛が・・・とか日々あって
それでも満員電車に揺られて
お仕事に行ったりするわけだから
プチ不調の人間に対して
イラッ!
と
するのもわからないくないのだけど・・・
作者も
もっと重病の人が世の中には
いっぱいいることをわかっており
それで
「未闘病記」。
病って
人によって実にいろいろで
特に痛みについては
自分で体験しないかぎり
わからないものなのかも、でも
生老病死のことばどおり
人は
そこから逃れることができない以上
他者の病にも
思いやれる社会・・・だといいなあ。
(DJ KAZURU)
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