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2023イヴェント休業中、各コラム更新中《TIMCUBA動画有》

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2/10 復活TIM★CUBA

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2/1 イサックを語る

17586 下北沢ボデギータで 福田カズノブがイサックデルガードを語る マニア向けのイベントです キューバ料理もご注文いただけます ..

井原西鶴のパスティーシュ

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辻原登 著
「恋情 からくり長屋」 拝読。

江戸時代を舞台にした
短篇集ですが
最初の一編を読みはじめて
ほどなくすると
あ、これは
井原西鶴のパスティーシュだ
ということが
わかるのですね。

井原西鶴の中でも
比較的有名な話を
モチーフに
辻原スタイルで
再び構築したというわけですが
すごい完成度。

ぞっとするような
人の心の移り変わりを
けして大仰ではなく
淡々と示しているところに
感じ入りました。

井原西鶴の元ネタを
知らない人には
新鮮な短篇ということになりますが
それならそれで
かまわないというか(文庫解説を
書いている人が、これに関して
西鶴のもとの話がどうだったかという
説明をするのは野暮なこと、みたいに
言っている)。

いずれにしてもぎゅう、と
実の詰まった読み応えのある
短篇です。

おさめられている他の
ストーリーも
劣らず素晴らしいものばかりで
さすがでした。

「東京大学で世界文学を学ぶ」で
辻原氏のただごとではない
作品論に接しましたが
さすがは
世界の文学を
強烈に論じてきた作家です。

この中で
辻原氏は

「パスティーシュするときに
大事なことは
原作、もとにあるものより
複雑にしないことです。

原作より簡素に
シンプルにすること。

なぜなら
パスティーシュの目的は
その作品の
エッセンスをつかむことだから」


述べています。

(DJ KAZURU)


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